【瞬間接着剤の落とし方】手指・床・金属・ガラス・プラスチック・服などの素材ごとに解説
家具が壊れたときや工作など、すぐに強力に接着できるアロンアルファなどの瞬間接着剤。
便利なんですが、油断すると床や机に垂れてしまったり、
手にたくさん着いてなかなか落とせなかったり、
ということもありますよね。
そこで、接着剤の簡単な落とし方をまとめました。
- 手(指や爪)
- 服などの衣類
- プラスチック
- 机(家具)
- 床(フローリング、カーペット)
- 金属・ガラス
など、それぞれの場合の対処法を押さえていきましょう。
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手(指や爪)の瞬間接着剤の落とし方
手のひらや指先(爪)などに瞬間接着剤が付いてしまった場合、どのように落とすのがよいでしょうか?
ここでは、以下の3つの方法をご紹介します。
除光液で落とす
まずは除光液を使用する方法です。
除光液はマニキュアを落とすときに使いますよね。
除光液の中には「アセトン」という成分が含まれています。
この成分がアロンアルファなどの瞬間接着剤の主成分(シアノアクリレートという化合物)を溶解すことができるんですよ。
女性なら多くのお宅に除光液はあるでしょうし、もしなかったとしてもドラッグストア、100均やホームセンターに行けば簡単に手に入れることができます。
手に付いた除光液に瞬間接着剤を付けて、少ししたらタオルや布で拭き取ります。
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リムーバー(はがし液、剥離剤)で落とす
アロンアルファなどの瞬間接着剤には、専用のリムーバー(剥がし液、剥離剤)が発売されています。
この剥がし液にも除光液と同様にアセトンが入っていて瞬間接着剤を分解することができます。
瞬間接着剤を剥がすために開発された商品ですので、効果はバッチリです。
コニシ ボンド アロンアルフアはがし隊 10g #60513
瞬間接着剤用のリムーバーは、ホームセンター、100円ショップなどで手に入れることができます。
もし、お近くのお店で置いていない場合は、Amazonなどの通販で購入することが可能です。
いざと言う時のために1つ購入しておくのも良いですね。
一般的に、瞬間接着剤用のリムーバーは除光液などに比べて皮膚への刺激が強いと言われています。
除光液やリムーバーを使った後はしっかりと手洗いを行って、ハンドクリームなどを使うと良いです。
アセトンの原液を使う方法もあるが・・・
除光液などよりも強力に落としたいという場合、ホームセンターなどで売っているアセトンの原液を使う方法もあります。
ですが、アセトンは気化しやすく使う場合には注意が必要ですので、あまりお勧めしていません。
吸い込み過ぎると体に悪いですし、引火しやすいという特徴もあります。
除光液の場合も同様ですが、長時間の使用を避け、十分に換気をする必要があります。
手が荒れやすい方、敏感肌で弱い方などは、次の方法が良いかもしれません。
お湯で剥がす
家に除光液もリムーバーもなくて、すぐに手についた瞬間接着剤を落としたいときには、お湯を使って剥がす方法があります。
お湯の温度は、高い方が良いのですが、くれぐれも火傷しないように40℃以上が目安です。
お湯をボウルにためて、そのお湯の中に手や指を浸します。
しばらくすると固まった接着剤が若干緩くなってきます。
そうしたら、解きほぐすようにして揉み落としていきましょう。
シャンプーや石鹸をつけても良いです。
もしも上手く取れないなら、少し擦って剥がしていきましょう。
タワシや軽石などで軽く擦ると、落としやすいです。
若干手に残ってしまうこともありますが、何日かすると自然に落ちていきます。
気になる場合は、時機を見計らって除光液なども使ってみて下さい。
そもそも手に付きにくくするために
なお、瞬間接着剤を使う前にあらかじめ、手にハンドクリームなどを塗っておくと良いです。
そうすれば、皮膚の表面のハンドクリームの膜によって、手に瞬間接着剤が付いてもすぐに落としやすくなります。
また、作業はしにくくなりますが、薄手のビニール製の手袋を付ける方法もあります。
皮膚が弱い方は試してみて下さい。
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服などの衣類の瞬間接着剤の落とし方
クリーニング店に任せる
服に付いてしまった場合は、付着量や布の素材によっては、きれいに落とすのが難しい場合があります。
下手に落とそうとすると、色落ちしたり、生地が傷んだりして、服が台無しになってしまうこともありえます。
このあと、自分で落とす方法もお伝えしますが、プロであるクリーニング屋さんに任せた方が安全なのでオススメです。
クリーニング屋さんなどの業者に依頼する場合は、状況を話したうえで、どこまで落とせるのか確認することも大切です。
布の素材によっては、完全に落とすことができない可能性もありますので、期待し過ぎない方がいいかもしれません。
このような災難を避けるためには、瞬間接着剤を使う時はエプロンをしたり、どうでもいい服に着替えるなど、心掛けましょう。
アセトンで落とす
さきほどご紹介したアセトンの原液を使用する方法です。
原液は除光液よりも脂溶性の化合物を溶解する力が強いです。
瞬間接着剤が付着した部分の下に、ガーゼを数枚重ねて置きます。
その上に、アセトンを染み込ませたガーゼ(又はコットン)を当てて、上からトントン叩きます。
これにより、瞬間接着剤を溶かして、溶けたの成分を服の下のガーゼに染み込ませていくのです。
これを瞬間接着剤が落ちるまで、ガーゼを交換しながら繰り返していきましょう。
その後は、水洗いをしてください。
繰り返しになりますが、アセトンを使う場合には吸い込まないようにしっかり換気をしてください。
吸い込み過ぎると気分が悪くなりますので、有機溶剤用のマスクを着用すると良いですね。
また、かゆみや炎症など手が荒れるのを防ぐためにはポリエチレンの手袋をしましょう。
※処理した部分が色落ちしたり、シミになったり、摩擦に弱い生地は台無しになってしまう可能性があります。まずは目立たない部分で試してみてください。
※生地がアセテートやアクリルの場合は、アセトンを使わないでください。生地が溶けてしまいます。
※心配な場合はプロに任せることをオススメしますので、もし実施する場合は自己責任でお願いいたします。
アイロンの熱で落とす
アセトンを使うのが怖い場合は、アイロンの熱を利用する方法もあります。
瞬間接着剤は熱に弱い性質があります。
瞬間接着剤が付着した部分の下に、ガーゼを数枚重ねて置きます。
次に服の上からガーゼ(又はクッキングペーパー)を置きます。
くっついた瞬間接着剤をガーゼで挟んだ形になりますね。
そして、その上からアイロンを当てて、熱で溶かしていきます。
アイロンの温度の設定は60℃くらいです。
瞬間接着剤が熱で溶けて、下のガーゼに染み込むまで、ガーゼを交換しながら繰り返していきましょう。
全ての接着剤を綺麗に落としきるのは難しいかもしれませんが、アセトンを使うよりは簡単でお手軽ですね。
※あまり熱を与えすぎると服がダメになってしまう可能性もあります。
なので、やはりプロに任せるのが一番だと思います。
プラスチックについた瞬間接着剤の落とし方
プラスチックについた瞬間接着剤は、サンドペーパー(紙やすり)で削り落とします。
除光液や剥離剤に含まれるアセトンはプラスチックを分解してしまう場合があるので、使わない方が良いです。
サンドペーパーは、プラモデル屋さんやホームセンターで購入できます。
まず、プラスチックに付着した瞬間接着剤の周りに、マスキングテープ(又はセロハンテープ)を予め貼っておきます。
これにより、瞬間接着剤がついたいない部分を保護するのです。
そして、サンドペーパーで付着した瞬間接着剤を削り落としていきます。
最初は目の粗いサンドペーパー(1000番くらい)を使用し、ある程度落ちてきたら目の細かいサンドペーパー(2000番くらい)を使うと良いでしょう。
もし、周りのプラスチックが傷ついてしまったらコンパウンドという研磨剤で擦ると、表面を滑らかにして多少目立たなくすることができます。
また、たくさんの接着剤がくっついてしまっていた場合は、最初にカッターなどで、あらかた削っておいても良いです。
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机などの家具についた瞬間接着剤の落とし方
除光液又はリムーバー(はがし液、剥離剤)で落とす
机に付いた場合も、除光液又はリムーバー(はがし液、剥離剤)で落としましょう。
付着した接着剤に塗って少し待てば、溶けてきますので、布などで拭き取れば完了です。
除光液を使う場合、待つときにラップを上から被せると効果的です。
一回で落としきれない場合は、複数回繰り返します。
机の材質(表面のコーディングや塗装)によっては、机の表面が溶けてしまう可能性もあります。
まずは、目立たない部分で試してから行うようにしましょう。
サンドペーパーで削り落とす
家具によっては、上で紹介したプラスチックの場合と同様にして、サンドペーパーをつかっても良いでしょう。
家具の塗装がアセトンに弱い場合は、こちらの方がいいかもしれませんね。
接着剤の周りが傷つかないように注意です!
フローリングなどの床についた瞬間接着剤の落とし方
除光液又はリムーバー(はがし液、剥離剤)で落とす
フローリングなどの床に付いた場合も、アセトン入りの除光液で落とすことができます。
除光液を染み込ませた布やガーゼ、コットンなどを、床の接着剤に当てて上からトントン叩くようにして、溶けた接着剤を拭き取っていきます。
除光液はすぐ蒸発してしまいますので、蒸発したら他の布を使って、同じように繰り返していきましょう。
また、きちんと換気することもお忘れなく。
フローリングの材質や塗装、コーティングによっては、表面が取れてしまう事があるので、やはり目立たないところで事前にテストしてみることも大切です。
下手するとシミになってしまう可能性もありますので。
サンドペーパーで削り落とす
上の方法で取れない場合は、サンドペーパーを使って削り落としていきます。
やり方は、プラスチックのときに説明した方法と同様です。
余計な部分を擦らないように、焦らず丁寧に落としていきましょう。
カーペットやラグに付いた接着剤を落とす場合は?
繊維に付いた接着剤は、服に付いた場合と同様に、かなり面倒です。
もし、接着剤が乾いて完全に硬化する前でしたら、リムーバーや除光液を染み込ませたガーゼなどで拭き取るとよいでしょう。
完全に固まってしまった後は、カッターなどで繊維ごと取り除きます。
この場合は残念ながら、カーペットが多少ハゲてしまうことを覚悟してください。
金属やガラスについた瞬間接着剤の落とし方
金属の場合も除光液又はリムーバー(はがし液、剥離剤)で落とすのが良いでしょう。
落としきれなかった部分は、紙やすり(サンドペーパー)で削り落とすのも有効です。
アセトンの原液で拭き落とすのも良いですね。
きちんと換気するなど、アセトンの使用方法にはくれぐれも気を付けてください。
なお、接着剤の剥がし液にもいくつか種類があって、100円ショップなどでも売っているところがあります。
でも、接着剤のメーカーから出ている商品の方が高性能なのでおすすめですね。
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まとめ
ついてしまった接着剤をおとす方法は、大きく分けると
- アセトン(除光液、剥がし液、アセトン原液)で溶かす
- 熱で溶かす
- サンドペーパーで削り取る
のいずれかになります。
接着剤が付いてしまった物の性質に合わせて、最適な方法を選ぶようにしましょう。
そもそも余計な部分に付着しないように、新聞紙を敷いたり、マスキングテープで保護したり、エプロンを着用することも大事です。
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