ひじきのヒ素で寿命が縮む?含有量や除去する対策方法も知りたい
ひじきはヒ素を含んでいるから、食べ続けると寿命が縮むという話があります。
これはイギリスで発表されたことがきっかけ。
日本では伝統食の1つとしてきたので、驚くべき問題です。
ひじきを扱う人たちにとっては、大打撃になる心配がありました。
寝耳に水と言っても良いのではないでしょうか。
今回は、ひじきのヒ素問題について取り上げます。
健康に良いはずの食品なのに、寿命を縮めるということはどういうことなのか?
その内容を追いかけてみました。
どうぞ、ご覧ください。
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ひじきはヒ素を含んでいるから寿命が縮む?
英国の勧告があったのは、2004年7月。
「英国食品規格庁」より出されたもので、その内容は、「ひじきは無機ヒ素を多く含むので食べないように」という勧告です。
測定されたのは、ロンドンで売られている31検体の海藻類。
ひじきだけではありません。
他の海藻類に比べて数値が高いことから、「危険」とされたのかもしれません。
ヒ素の危険性について
ヒ素で思い出されるのは、和歌山の事件。
カレーにヒ素が混入され、67人が急性ヒ素中毒になりました。
その結果、4人が亡くなるという事件でした。
あのときから、ヒ素の恐ろしさを知った人は多いでしょう。
古くは、1955年の「森永ヒ素ミルク中毒事件」もあります。
犠牲者の数は圧倒的にこちらのほうが多いです。
以下は、環境省の「ヒ素及びその化合物に係る健康リスク評価について」からの引用になります。
多数の動物実験において、無機ヒ素化合物の生体内代謝物である一部の有機ヒ素化合物の経口投与によって発がん性や発がん促進作用が認められていること。
https://www.env.go.jp/council/former2013/07air/y070-31/mat03-1.pdf
農林水産省のサイトでは、次のような文章があります。
ヒ素は、地球上に広く存在する元素です。自然環境中にあるヒ素を完全に避けることは難しく、飲料水や農畜水産物に移行するため、様々な食品には微量のヒ素が含まれています。
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_as/qa.html
厚生労働省の「ヒジキ中のヒ素に関するQ&A」では、次のような説明があります。
仮にこのヒジキを摂食するとしても、毎日4.7g(一週間当たり33g)以上を継続的に摂取しない限り、ヒ素のPTWIを超えることはありません。
https://www.mhlw.go.jp/topics/2004/07/tp0730-1.html
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ひじきのヒ素の含有量は?
英国の勧告にあった数値は次のようになっています。
これは、「東京都福祉保健局」のサイトに掲載されている数値です。
参考ページ
▼
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/anzen_info/hijiki.html
- 乾燥:無機ヒ素:77mg/kg
- 水戻し:無機ヒ素:11mg/kg
国内のさまざまなところから発表されている数値とは、大きな差はありません。
もっとも知りたい「致死量」は、なかなか明確な数字をつきとめることができません。
具体的に「致死量」「症状」「発生した障害」について調べようとしたら、「森永ヒ素ミルク事件」を専門的に追うしかないと思われます。
英国の勧告についての情報を追いかけても、長期的に摂取して、どれくらい蓄積したら、どのようなことがあるのか?そのような話は見当たりません。
ただ、「森永ヒ素ミルク中毒事件」と「和歌山の事件」で、多くの犠牲者が出ている事実があります。
「ヒ素」は自然界にあるものですが、過剰に摂取した場合は、危ないものであることは間違いないです。
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ひじきからヒ素を除去する方法
ひじきからヒ素を除去する方法として、正式なものはありません。
先ほどの数値を見た場合、ひじきを水戻しをするだけでも数値は下がっています。
このことから、調理することによってヒ素の含有量は減ることがわかります。
ひじきからヒ素を除去することで大事なことは、すべては調理過程にあると言えそうです。
ポイントを整理しておきます。
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(1)茹でるときは、必ず水戻ししてから茹でる。
(2)乾燥ひじきは、たっぷりの水で30分以上「水戻し」をしてから調理しましょう。
(3)水戻しに使った水は「調理」には使わないようにしてください。
(4)水戻ししたあとは、よく水気を切る。[/su_note]
販売されている「生ひじき」や「缶詰のひじき」は、水戻しされているので問題ないでしょう。
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ひじきがヒ素を含んでいるから離乳食にできない?
はじめのほうでもお伝えしたように、英国の勧告があったのは2004年7月です。
2004年の後半あたりの記事を読むと、かなりヒステリックになっています。
記事を追いかけていると、次のような話も出てきます。
ヒ素を含んでいるから量で言うと、危ないのは「ひじき」だけではありません。
日本人の主食である「米」も危険なのです。
それで、「3歳未満の幼児」は「脳血管関門が未成熟」なため、「おかゆ」や「ひじき」を食べさせると危険であると、伝えている記事を見つけることができます。
その記事を書いた本人たちは、どのような食生活をしているかは不明です。
メディアの人たちにありがちなことですが、政府の対応を煽っている印象を受けます。
料理のレシピを見ても、離乳食のレシピを見ても、「ヒ素を含んでいるから注意しましょう」と書いてあるのは見かけません。
ひじきの水戻しのところで、表記する義務があるような様子はないです。
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【まとめ】最新情報によると・・・
この記事のまとめとしては、ひじきのヒ素問題については、専門家の研究でも明確になっていないと言うしかありません。
2004年の英国の勧告してから、しばらくの間は情報が混乱しています。
ですから、年月日を確認して最新情報であるかを確認してください。
また、どこが発信している情報であるかもチェックしましょう。
科学的な証明を求める場合は、WHOをはじめ、あらゆる国際的な見解を追跡する必要があります。
日本人の「日常の食生活」の中では、ひじきのヒ素による被害報告は、2020年の1月の段階では見つけることはできません。
深刻な状況であるなら、連日テレビ番組で取り上げるほど、大きな騒ぎになると考えられます。
通常の調理をしている範囲では大丈夫でしょう。
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