デンスブレストとは?特徴や症状を知って乳がんに備えましょう
デンスブレストを知っていますか?
日本人は、40歳を超えると乳がんになる確率が高まります。このため、厚生労働省は、40歳を超えた女性にマンモグラフィ検査を受けることを推奨しています。
ただし、このマンモグラフィの検査を実施しても、乳がんが見つかりやすい人と見つけにくい人がいます。
見つけにくい人がどんな人なのか?というと、
それが「デンスブレスト」とよばれる「乳腺濃度」が高い人なのです。
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マンモグラフィ(乳房X線検査)とは?
まず、マンモグラフィについて確認しておきましょう。
この検査では、まず、上半身裸になって装置の台の上に乳房を載せて上下から圧迫し、左右の乳房をX線撮影します。
そして、X線の画像から乳房の異常を検査します。
例えば、乳房の触診でしこりなど見つかった時に、がんかどうかを調べるために行なわれます。
また、従来、触診などだけでは早期発見が難しかったのですが、マンモグラフィによって乳がんの早期発見につなげることができるので、厚生労働省は、40歳を超えた女性は2年に1回、マンモグラフィを行うことを提言しています。
マンモグラフィを行うと、乳房内の「しこり」の有無、大きさや形、「石灰化」の有無が分かります。
「石灰化」とは、乳腺の中に存在するかカルシウムの沈着物のことです。
「石灰化」の約7割程度は良性と言われていて、カルシウムの固まりが必ずしも乳がんに関係するとは限りません。
しかし、乳がんになると「石灰化」が生じやすいので、「石灰化」の状態をマンモグラフィで観察することにより、乳がんの早期発見につなげることができるという訳です。
マンモグラフィで乳がんが見つかりにくい「デンスブレスト」とは?
最近では乳がんの検査に欠かせないマンモグラフィですが、
「デンスブレスト」の方は、マンモグラフィ検査でも「しこり」が見つけにくいです。
デンス(dense)は「濃度が高い」、
ブレスト(breast)は「胸」、
という意味ですね。
濃度が高い胸ってどういうことでしょうか?
乳房の内部は、主に脂肪と乳腺組織からできています。
この乳腺組織が多く存在している状態を「密度(乳腺濃度)高い」といいます。
つまり、デンスブレストとは、乳腺組織が多い胸のことです。
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デンスブレストだと、なぜ乳がんが見つかりにくいのか?
マンモグラフィのX線の画像では、乳腺組織は白く写ります。
そして、先ほど説明した「石灰化」(=カルシウムの固まり)もX線の画像では白く写ります。
このように両方とも白く写るため、乳腺組織が多いと「石灰化」の状態を観察することが難しくなり、しこりが発見しにくくなってしまうのです。
自分のデンスブレストの特徴や症状を知るには?
ご自身のデンスブレストの状態は、マンモグラフィで知ることができます。
まずは、一度マンモグラフィを受けて、石灰化の有無を調べるとともに、乳腺濃度が高いか低いかも見てもらうようにしましょう。
乳腺濃度が低かった場合は、マンモグラフィの検査を2年に一度行っていけばOKですが、
高かった場合には、検査で早期発見ができない可能性があります。
この場合にはX線でなく、超音波による検査なども考えるようにしていきましょう。
この乳腺濃度を知ることは、乳がんの検査に際してとても重要で、
アメリカでは、「乳腺濃度」に関する情報を本人に提供するよう医療機関に義務づける法律の制定が進みつつあるほどです。
乳腺濃度は年齢とともに低下する傾向があるのですが、日本人の場合は、40歳を超えても乳腺濃度が高いままの傾向がありますので、まずは、マンモグラフィを受けてご自身がデンスブレストか知ることが大切ですね。
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